SAS2108搭載コントローラで警告音が鳴る場合の対策
Answer ID: A008279-112112 (2012年12月3日更新)をもとにした日本語訳
■ 質問
LSISAS2108搭載のコントローラ製品(例 : 9260, 9260CVなど)で「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」を有効にすると、アラーム警告音が鳴ることがあります。
■ 回答
初期状態では「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」は無効(disabled)に設定されています。
●MegaCLIを使って、下記の手順で有効・無効の設定および確認が行えます。
- 現在の設定値をチェックするコマンド :
MegaCli -AdpGetProp enableeug -aN|-a0,1,2|-aALL
(例 : MegaCli -AdpGetProp enableeug -a0)
-「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」を有効にするコマンド :
MegaCli -AdpSetProp enableeug=on -aN|-a0,1,2|-aALL
(例 : MegaCli -AdpSetProp enableeug=on -a0)
-「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」を無効にするコマンド :
MegaCli -AdpSetProp enableeug=off -aN|-a0,1,2|-aALL
(例 : MegaCli -AdpSetProp enableeug=off -a0)
●StorCLIを使って、下記の手順で有効・無効の設定および確認が行えます。
- 現在の設定値をチェックするコマンド :
storcli /cx show enableeug
(例 : storcli /c0 show enableeug)
-「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」を有効にするコマンド :
storcli /cx set enableeug=on
(例 : storcli /c0 set enableeug=on)
-「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」を無効にするコマンド :
storcli /cx set enableeug=off
(例 : storcli /c0 set enableeug=off)
「Use Unconfigured Good as Emergency Hot Spare (EHSP)」が有効に設定されている場合には、(たとえば、RAIDボリュームから除外されたドライブが再利用されたような場合など)RAIDボリュー ムが再構築されない場合には、RAIDボリュームがリビルドを完了しても警告音が鳴り続けます。
警告音を止める方法は複数存在します。
- 1. アラーム警告音を無効(disable)にする。
- 2. アラーム警告音を解除する (注意 : 再起動すると再び警告音が鳴ります)
- 3. RAIDボリュームからエマージェンシーホットスペアとして使用されていたドライブを他の新しいドライブに複製します。新しいドライブがRAIDアレイの 一部として構成されたら、アラームは鳴り止みます。必要に応じて、さらに一旦別のドライブにコピーしたものを、元々のエマージェンシーホットスペアに設定 されたドライブへコピーしてRAIDに組み戻すことでもアラームを停止させることができます。
- 4. RAIDボリュームを消去して新たなRAIDボリュームを構築することでもアラームの停止が可能です。RAIDを消去するとRAIDに保存されているすべ てのデータは消失しますので、RAIDボリュームを消去する前にデータを事前にバックアップするなどして保全を行なってください。
LSI SAS2108 v12.12.0-0139/2.130.373-2022以降のファームウェアを適用している場合には警告音は鳴りません。
ファームウェアをv12.12.0-0139/2.130.373-2022以降にアップデートしても警告音が発生する場合には、上記の1-3のいずれかを実行します。